日商簿記2級の難易度が昔と比較にならないほど高くなってしまってから、久しい。
特に、商業簿記は連結会計が範囲内に入ったことで、第3問はほぼまるまる捨て問になってしまったと言っていいだろう。

一方、工業簿記の方は直接原価計算などが範囲に含まれるようになったものの、大きく変更はされておらず、第4問、第5問の難易度も相変わらず安定しているため、ここで点数を稼げた人が合格するといった試験になってきている。
実は、この傾向は簿記2級の範囲が改定される前からも変わらず、工業簿記を如何に得意になって、ここで点数を稼ぐかが勝負になる。
ではなぜ、みんなこの作戦をとらないのか。。
それは、工業簿記が簿記2級から初めて出てくる分野だからだ。
つまり、簿記3級は商業簿記だけを扱っているため、簿記3級からステップアップして、簿記2級の取得を目指した場合、商業簿記のほうがすでに勉強しているし、簿記3級にちょっと範囲が追加されただけといった論点もあることから、とっつきやすいため商業簿記の勉強から始めてしまうのである。
すでに、ここで半分試験には負けているということも知らずに。
そして、連結会計という難しい論点に当たり、その勉強に時間が取られ、結果、工業簿記まで勉強の手が回らず、受検を見送ったり、全然対策できていないままに試験に臨むことになるのである。
試験に受かるにはどうすればいいか。
実は、すごくシンプルで、
工業簿記の勉強から始め、連結会計は捨てる。
これだけである。
簿記3級の勉強をしたから、商業簿記の勉強から始めたほうがよさそうというのは、完全にトラップにひっかかっている。
工業簿記の勉強にかかる時間は商業簿記の比較にならないくらい短くて済む。
個人的には、簿記3級の勉強時間よりも圧倒的に短くて済むと考えている。
その理由の一つに、暗記よりも理解することが中心で、簿記特有の仕訳が分からなくても解けるからである。
なんなら、数学が得意なちょっと賢い中学生なら、全く勉強しなくても問題文をちゃんと読み、会計用語の意味に注釈がついてさえいれば、なんなく解けるレベルの問題しかでない。
だから、まずは工業簿記を勉強して数多くの問題にあたり、工業簿記で満点(40点)近くがコンスタントにとれるようになってから、商業簿記を勉強すればいいのである。
そして、連結会計を捨てるのである。
連結会計の問題が出る第3問も配点は20点なので、理論上は全部捨ててもその他で満点を取れば80点取ることが出来、合格基準の70点は満たすのである。
80点中の満点、つまり100%を採らなくても90%採れればいいのである。(90%で72点。合格)
連結会計の第3問の難易度が高いと言っても、最初の数点分は基礎的な問題も出る。
基礎的なところで5点でも稼ぐことが出来れば、もっと合格に近づく。
ぼくが考える理想の得点の仕方は下記。
第1問:20点(仕訳の問題だし、ミスってる場合ではない。)
第2問:16点(多少落としても良い。8割は死守)
第3問:4点(基礎的な範囲は得点する)
第4問:18点(できれば満点20点を目指す。)
第5問:18点(できれば満点20点を目指す。)
合計:76点(合格)
勉強の順序さえ間違えなければ、このレベルまで到達するのにそう多くの時間は要しないだろう。
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